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福岡で仕事だったこの日、夕方というにはまだ少々早めの時間である。博多駅前でビジホにチェックインして、身軽な恰好で休む間もなく外へ出る。地下鉄で中州川端まで行き、川沿いに港まで歩いてみることにした。目指すは博多ポートタワーである。那珂川に架かるいくつかの橋から川上と川下の景色を観察してみる。都会の街並みはどこも一見同じようだけれども、川の流れがあることで、ご当地のアイデンティティは築かれるといっても過言ではない。大阪の淀川も大阪の街の表情を決定づけているし、博多の街もまた那珂川の流れによって訪れる者の脳裏に博多の印象が刷り込まれているように思う。
快晴の空はまだ昼間の明るさを保っていて、ちょうど博多埠頭に辿り着く頃にはいい塩梅で夕焼けが見れるのではないかなという頃合だ。途中競艇場があって、競艇場のフェンスが長いこと続いている。そのフェンス越しに傾きかけた日差しが海を染める。そう、博多港は北側にあるので、西日は海に向って左側から指し込んでくるわけだ。東京あたりに住んでいれば、東京湾だろうが、湘南相模湾であろうが、だいたいが海は南側と決まっているので、夕日は海に向って右側に沈むのが日常の光景である。それがここではまったく逆になる。わかってはいるけれどもちょっと不思議な感覚だ。高速道路の高架をくぐると博多ポートタワーが見えてきた。横浜マリンタワーみたいな作りである。横浜マリンタワーが1961年に誕生し、博多ホートタワーは、その3年後の1964年に竣工したそうだ。展望台はホテルニューオータニのレストランみたいに360度回転したのだが、今は固定したまま動かないそうだ。ちなみに無料で展望台まで上がれるということだったのだけれど、時間がないのでパス。高速の高架橋 みなと大橋を渡って那の津という埠頭へ行ってみるここから繁華街として名高い天神はすぐ目の前だ。夕暮れ時を向かえて港の倉庫街紛れ込んでみる。貨物船から積荷を降ろす荷役の人たちが一瞬こちらを睨み付けるが、立ち入り禁止という看板もなかったわけで、こちらも堂々と歩いていたら、大きな犬がほえながら寄ってくるので、あわてて退散した(笑)
けっこうな距離を散歩したようで、足腰も辛くなってきたので、地下鉄で博多まで戻り、駅前の活きがいい魚を出してくれそうな店に入って食事をした。ゴマサバをいただきたくて入った店ではあったけれど、生憎売り切れだそうで、平目とイカの刺身を頂戴して、それはそれで大満足な味に舌鼓を打つ。あとはもうビジホに帰って風呂に入って寝るだけだなどと思いながら、哀愁漂う夕飯はやけに五臓六腑に染み渡るのであった。




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snapshooting in daily life 2007.


Nikon D70S / 18-50 zoom nikkor f:3.5-4.5



2007.2.27